愛の預金口座

jeflinscott

愛の預金口座

 何年前、ビザカードの支払いをミスしました。銀行口座にお金の残金が残っていない、いつもと違うカードを使ったので、翌月の支払日にカード会社から引き落とし額が足りないとの警告が来るまで赤字になっていたのにまったく気付きませんでした。

 このような間違いは、一度ならまだしも、何回か続けてしてしまったら、大変です。銀行のコンピューター上に、自分の名前がブラックリストに記され、ローンなどを申しこむときも断わられることになります。銀行は、なかなか許してくれません。

 私たちは、銀行に口座を持っているからといって、お金を持っているわけではありません。給料が支払われると残高は上がり、クレジットカードを使えば下がります。出費がかさめば、赤字にもなります。赤字が続くと最悪の場合、銀行は、取り立て屋を送って、あなたの新品の車や(ローンが終わったばかりなのに)、買ったばかりのワイドテレビを没収してしまいます。

 私たち人間も心の中に、口座を持っています。その口座は、お金の出し入れをする口座ではなく、愛の出し入れをする口座です。そこでその口座のことを、愛の預金口座と呼ぶことにしましょう。

 結婚生活に焦点を当ててその愛の預金口座について考えてみましょう。出会いの瞬間から、夫(となる人)は相手の心の中に自分名義の、また妻(となる人)は彼の心の中に自分名義の口座を開設します。妻が、夫の大好物を料理してあげると、彼の心の中の妻の「愛の預金口座」の残高が上がります。また、夫が妻に「今日のそのヘアスタイル… きれいやなぁ」と伝えると、妻の中の夫名義の口座の残高が上がります。

 私たちは、行いや、また言うことを して、相手の心の中の愛の預金口座に「愛を注ぐ」ことができます。毎日の生活の中の小さな出来事を して、お互いが相手からの愛を感じ、口座の残高をますます上げていくことができるのです。

 しかし、銀行口座は、時には入金だけではなく、お金を引き出して、残高を減らすこともできます。愛の預金口座も同様です。妻が、一生懸命時間をかけて、夫のために料理をしたのに、好き嫌いの多い夫は、「まず〜い!」と文句を言って、妻の心の中の「愛の預金口座」の残高が激減!ということが日常生活の中でよく見られませんか。また、結婚するまではあんなにデート前の服選びに、時間をかけていた妻が、最近では化粧もろくにしなくなったといって、少し寂しそうにしている彼の心の中の「愛の預金口座」は、きっと残高が下がっているはずです。

 大切なのは、残高です。夫婦の内のどちらかでも「愛の預金口座」の残高が低くなりすぎたら、相手から愛を感じ、また相手に愛を示すことが難しくなります。

 付き合い始めた頃、また、結婚を決意した頃は、満杯だった愛の残高を、結婚して数年経っても、また、いつまでもずーっと保っていける結婚生活を続けたいものです。「私がおばさんになっても〜ずっと愛していてネ」という内容の歌が流行ったことがありましたが、現実問題として考えたとき、それはあまり容易なことではないようです。

 私たちは、毎日の生活のなかで、相手に愛を示さなければなりません。それは小さなことであっても、自分のために何かをしてくれた相手に対する感謝の言葉でもいいですし、髪形を変えて少しうれしそうな妻に、一言褒め言葉を送る、ということでもいいでしょう。また、いつも家計を切り盛りして頑張ってくれる妻に、付き合っていた頃のように、待ち合わせてディナーをご馳走することでもいいですし、毎朝作る夫のお弁当に、 と向かっては言えそうにない、愛の言葉をメモにしてそっと添える、というのもいいかもしれません。

 愛を示すということにはさまざまな方法があります。今例を挙げたのはそのほぼ一部に過ぎません。次号では、その愛の示し方について、考えて見たいと思います。  

愛は…

愛は寛容であり

愛は親切です

人をねたみません

愛は自慢せず

高慢になりません

礼儀に

反することをせず

自分の利益を

求めず

怒らず

人のした悪を思わず

不正を喜ばずに

真理を喜びます

全てを我慢し

全てを信じ

全てを期待し

全てを耐え忍びます

愛は決して

絶えることは

ありません

いつまでも

残るものは

信仰と希望と愛です

その中で

一番優れているものは

愛です。

二人だけの結婚…式?

 月曜日の4時の結婚式…祝日ならまだしも、その日はごく普 の平日でした。いや、しかし、あの日結婚したお二人にとって、この月曜日は、一生忘れられない日となったことでしょう。何しろ二人は、約束し合って、一心同体の夫婦となったのですから…

 平日の結婚式はかなり珍しいから、どんな式になるのだろうと思いながらホテルの豪華なロビーへ入りました。週末とは違って、閑散としていました。そのままチャペルの方へ向かいましたが、そこでも人の姿はなく、とても静かでした。結婚するお二人の準備が整いました。小さい頃からずっと夢に見た、真っ白のウエディングドレスを着ている花嫁… 新郎はと言うと、今まで着たことのない、カッコイ燕尾服姿。「あれ!二人だけ?」すでに、ホテルの係とオルガン奏者は、チャペルに着いて、準備が整っているようでした。私は、司祭のガウンを着、指輪や、結婚証書などの準備をしながら、小さい声で、オルガン奏者に聞きました。「今日、二人だけですか。」「ええ、そうみたい」と彼女。

 今日は、両親、親 、友人も一人もいない、二人だけの結婚式です。普段は、式の前に、新郎と新婦、両家の両親、仲人と共に一度簡単なリハーサルをしますが、今日は、いきなり本番で、音楽に合わせて新郎新婦が、バージンロードを歩いてきました。いつもと違う結婚式に少々戸惑いながら、普段、皆が聞こえるように大きな声で話す私は、二人だけに向き合い、式を進め、誓約の時を持ちました。

 キリスト教式の結婚式の本当の意味は、愛し合う二人が神と証人との前で誓い合うことにあります。外国などでは一週間も続く祝宴が持たれますが、なぜ、昔から私達は、結婚式のためにお金をかけ、多くの人を招いて祝うのでしょうか。私達は国際結婚だったので、2回も式と披露宴を挙げました。すごい出費になりましたが、皆と一緒にその日を祝い合い、多くの人に私達の誓いの証人となって頂いたことは大きな祝福でした。

 また式には、もう一人の大きな立会人がおられます。その月曜日の二人だけの式にも、二人を引き合わされた、神様がおられました。二人が誓い合い、指輪を交換した時、神様はそれを見て、大変喜ばれました。神様はまた、その二人を一心同体の夫婦としてくださり、これからも二人が望むなら、様々な方法で彼らを助け、導き、祝福してくださいます。

結婚って人間が形式的に行う式やパーティーのことだけではなく、実は、神様がその中心を担って下さることなのです。  

Jef Linscott

A Child is Born!

初めての赤ちゃんが産まれたら、夫婦二人の生活が何か変わるでしょうか?

 もちろんです!!

大きな生活の変化です。赤ちゃんの一挙一動が言い尽くしようのない程の喜びでもあり、また、心配事や問題の原因にもなります。産まれたばかりの赤ちゃんは、見ているだけで、本当に愛らしく、何と素晴しい神様の創造物かと、ただただ感動してしまいます。

しかし、赤ちゃんのことにばかり時間をとられて、夫婦二人の関係が二の次になってしまってはいませんか。二人だけのロマンチックな時間はどこへやら… 奥さんは24時間育児に追われる生活となり、相手にされなくなったご主人は、そんな彼女を見て、仕事場や友人と過ごす時間で気を紛らわしたりしているかもしれません。

 育児は女性である以上かけがえのない喜びです。毎日毎日夜中に何回も起こされては、赤ちゃんにオッパイを飲ませて、体は一日の疲れでほとほとのはずなのに、一生懸命にオッパイをすっている赤ちゃんを見れば、そんな疲れはひとっ飛び。女性には男性には体験できない、スキンシップを して、赤ちゃんと大切な親子の絆を結ぶことができます。

 しかし、ご主人のほうの理解は少し違っているかもしれません。女性ほど、赤ちゃんと深い絆が無いためか、どうして、妻がいつも疲れているのか、本当に理解してあげるのも、時には困難なことです。突然我が家にやって来た赤ちゃんに、奥さんの生活の殆どをもっていかれてしまったと、腹を立て、やきもちを焼くことさえあるかもしれません。

 生活の殆どを育児で占められてしまうお母さんと違って、一日の内、半分は会社へ行き、普段と変わらない生活をしているお父さんにとって、帰宅してから数時間赤ちゃんと時間を過ごすだけでは、なかなか3人の生活に慣れるのにも時間がかかってしまいます。あまりの生活の変化に少し戸惑いながら、最近、ベッドに入っても疲れていてすぐ寝てしまう奥さんを見て、どこか複雑な気持ちを隠せない男性軍!奥さんと、そんな気持ちもしっかり話し合い、分かち合ってください。全く違って創られた二人なんですから、誤解がふくらむ前に、とことんお互いを理解しあってください。          

初めての赤ちゃんのために、夫婦の関係を決して犠牲にしない10のキーポイント

• 両親として赤ちゃんにしてあげれる最良のことは、夫婦二人が愛し合っていることです。

• 育児に追われている間に、夫婦のプライバシーが失われていませんか。例えば、赤ちゃんと寝室を共にすること。スペースが許すなら少しでも早く赤ちゃんに個室を与えてあげることも1つのアイディアです。

• 気が付けば夫婦の会話はいつも赤ちゃんの事ばかり、ということはありませんか。

• 24時間育児に追われている奥さんを見て、ご主人は、どこか少し疎外感を感じているかもしれません。

• 育児に関する多くのことをなるべくご夫婦で分担してみてください。

• 毎日の育児は、お母さんにとって大変な肉体的労苦を及ぼすものです。お父さん、その辺を理解してあげてください。

• お二人の間にロマンスを失っていませんか。また、例え奥さんが、ご主人のセックスの要求を疲れていることを理由に拒んだとしても、それをご主人個人に対する拒否だととるのは、タブーです。

• 忙しいからといって、友人関係がおざなりになってしまうのは頂けません。

• 親しい友人が、数時間のベビーシッターをかって出てくれたら、喜んでそれにあずかりましょう。普段はできないことを二人だけでしてみるのはとても大切です。

• お子さんが少し成長すれば、様々なアクティビティーに参加してみるのもいいでしょう。