緊急vs重要

jeflinscott

緊急vs重要

あなたの人生、何が一番大切ですか?また、何が最後まで、長く残るものでしょうか?私達の毎日の生活が、余りにも日常の細々したことで忙しくて、大切なものを忘れていることがありませんか?「毎日忙しくて、何もする時間がない!」と愚痴をこぼしてしまいがちですが、私達のその大切な時間を費やしているものってそんなに大切なものでしょうか。考えてみると、その多くが一時的で、時には余り大切でないこともあるようです。

仕事:仕事をすることは大切なことです。仕事をしないと生活はできません。しかし、殆どの人はある日定年して、何十年続けてきた仕事を辞めます。また、最近の流行語になった「リストラ」。会社から、もう価値がないとみなされた人達が容赦なくクビにされています。

お金・財産:西洋文化の一番大きな間違いは、私達人間はお金や財産によって幸せになるという嘘を信じることです。ではなぜ、有名なスターやお金持ちが、麻薬犯罪に手を染めたり、自殺を計ったりする事件が後を絶たないのでしょうか?仕事の様に、お金や財産は人生に必要なことですが、これらのものを求めるために人間関係を犠牲にしたりする人が多くいます。

健康:「健康が一番」という言葉をよく聞きます。でも、ある英語のジョークによると、人生には確かな事が二つしかありません。その一つは、死、もう一つは税金。この二つは誰にも決して避けて通ることができません。私達は皆ある日この世を去ります。

何が一番長く残るかというと、やっぱり人間関係です。人は誰も一人では生きてはいけません。人間関係もいろいろありますが、その中で、一番長く続き、また大切なのはやっぱり夫婦関係です。親との関係も長いですが、結婚すると会える時間が少なくなります。自分の子供ができたら何よりも嬉しいことです。しかし、その子供も、大人になれば、ある日家を出て自分の人生を築いていきます。

この人生の中で、一番長く残る結婚関係を何よりも大切にすべきです。良い夫婦関係を作る重要なポイントは家族の優先順位を決めることです。今、ちょっと時間を取って、考えてみて下さい。物事の優先順位は、その重要性と緊急性によって決定されるといえます。人生には何が大切か? 今、何が緊急か? 私達がやっていることの多くは緊急を要することですが、必ずしも重要ではありません。あっという間に、大切な時間を緊急なことに使ってしまい、急は要しないけれども、重要なことを忘れてしまいます。人間関係を築くのは全然緊急なことではありませんが、人生の一番大切な事の一つです。

あなたの時間を費やしている様々な物事を、次の4つの分野に分けて評価してみて下さい。

-緊急でないし、重要でもない

-緊急だが、大して重要ではない

-緊急ではないが、重要

-緊急を要し、なおかつ重要

私達の目標は、時間を食う、急を要するが重要でないことをなくして、重要ですが、緊急でないこと、例えば、お二人の関係を深めることなどに時間を注ぐことです。私達自信も、ちょうどこのことに直面しています! 仕事人間の私は、家で仕事をします。仕事はいくらでもあります。食べることさえ忘れて一日中仕事をします。しかし、妻と10ヶ月の赤ちゃんにはそれは時々辛いことです。私自信は、もっと家族の時間を優先第一にしなければなりません。このために、プランニングが必要。前もって、来週のスケジュールを考えて休暇を決めます。それにしても、よく失敗します!

しかし、今私が築いている家族関係、特に夫婦関係は死ぬまで続くものです。頑張って時間を作らなければ絶対後で、後悔すると思います。

皆さんもどうですか?最近テレビでお年寄りの方のあるインタビューがありました。「時間を取り戻せたら」という質問に、「もっと仕事したら良かった」などと言った人はいませんが、「もっと家族と一緒に過ごしたら良かった」と答えた人が結構多いのは興味深い事です。

証し

ある高校の卒業式の日、先生が自分が担任をしていたクラスの生徒たちにそれぞれ4つのビーズを渡して言いました。

「この4つのビーズのうち、一つは君のものです。私からの感謝と愛の印です。私のような者について来てくれて、本当にありがとう。みんな、本当によくやりました。卒業、おめでとう。他の三つは、日頃お世話になっている人のところに行って、君たちの感謝と愛の言葉とともに渡して、同じように、一つを印として受け取っていただいて、他の二つをその人の感謝と愛を伝えたい人に渡してくれるように言ってください。」

それをもらった生徒たちは感動して、その中の一人の男子は、ビーズを渡す人を誰にしようかと考えました。「そうだ!僕の就職を手伝ってくれたあの先輩に送ろう!」その子は先輩のところに行って言いました。「先輩。先輩の在学中からいろいろお世話になっていたし、今回はこの難しい時期の就職を手伝ってくれて、本当にありがとうございます。これは僕からの感謝と愛の印です。一つを受け取って、残りのの二つを先輩が渡したい人に渡してください。」

その先輩はまた感動して、考えました。「誰に渡そうか….。そうだ。あの上司に渡そう。人間的にはあまり好きではないし、みんなから嫌われてるけど、仕事はできるし、僕たちのことを本当に考えてくれている人だから。」先輩は上司のところに行って言いました。「○○さん。いつも僕たちのことを考えてくれてありがとう。みんなはきついとか、厳しいとかいろいろ言うけど、私はあなたのことを感謝しています。これは私からの愛と感謝の気持ちの印です。一つを受け取って他の一つをあなたの渡したい人に渡して、あなたの愛と感謝を伝えてください。」

上司はまた感動しました。「だれにしようか….。そうだ。中学生のひとり息子にしよう。最近はいつも仕事、仕事であまりかまってやれなかったし、一緒に時間を取ることも、遊んだりすることもなかったなぁ。」その上司は、家に帰って息子の部屋を訪ねました。もう遅かったので、息子はすでに寝ようとしていました。彼は、部屋の明かりをつけて言いました。「息子よ。今日、会社ですばらしいことがあったよ。いつも厳しいことばかり言って嫌われてると思っていた部下からビーズをもらって、感謝されてしまった。すごくうれしかった。彼はこう言うんだ。“二つのうちの一つをあなたの渡したい人に渡して、あなたの愛と感謝を伝えてほしい。”そこで私は考えた。この一つをお前に渡したい。いつも仕事が忙しくて話もろくにしてないけど、愛してるし、一生懸命勉強もやっているし、お母さんをよく助けてる。見てないようだけど、ずっとお前のことを見てたよ。おまえは私の自慢の息子だよ。」

息子はそれを聞いた途端に、泣き崩れてしまいました。いっぱい、いっぱい泣いてから、静かに言いました。「お父さん。お父さんは僕を全然見てくれない。愛されてないから、明日死のうと思っていた。でも死ななくていいんだね。お父さん、僕を愛してくれてるんだね。」

これは実際にあった話です。愛していても伝えなかったら、伝わらない! 伝えなかったらその愛はむなしい! 人を生かすのは教育でも、宗教でも、道徳でもありません! もちろん、お金や財産でもありません。人を生かすのは愛です。人は愛されていることが分からなかったら(感じなかったら)、生きていくことができません。そのように造られているのです。若い、力あふれる青少年が、いじめを苦に自殺する悲しいニュースをよく聞きます。誰からも愛されていない、と感じる時に人はその命を絶ってしまいます。親にしても、先生にしても、誰もその気持ちを分かっていません。「好きなだけ、子供のほしい物を与えてきたのに、何が不満なのか。」家庭内暴力で苦しむ親がこのように言います。物は与えても、正しい愛を与えていないことに、親は気づいていません。悲しいことです。

このニュースを受け取ってくださったみなさんは、私たちが司式をさせていただいた、あの感動的な結婚式からどれぐらいの間、夫婦として暮らして来られたでしょうか。その夫婦としての生活の中で、どれぐらいあなたの愛を夫(妻)に伝えているでしょうか。

イエス・キリストがこの地に来られた時に、彼は人々への愛を余すところなく示されました。臭くても、汚くても、伝染病であっても、またどんな悪いことをした人であっても関係ありませんでした。さわり、抱きしめ、口づけし、愛のことばをかけました。人々はその行為によって生きる勇気と希望を受け取っていったのです。

愛を伝える方法はいっぱいあります。ことば以外での私たちの気持ちを「表現」する方法はなんと、270,000種類もあるそうです。今日、このニュースを読んだあなた!ご主人(奥さん)が帰ってきたら、彼(彼女)をギュ、っと抱きしめて口づけし、「愛してる。」と言ってみてください。少々おかずの味付けがまずくても、今日の晩ご飯は、天国での食事のようになること間違いなしです!今日からでも遅くはありません。お互いに愛していることを伝え合ってください。

これは二人だけのためだけではありません。もうすでにお子さんがおられる方もあると思いますが、子どもは親を見て育ちます。親が愛し合っている姿を見て安心します(逆に、親が喧嘩などをしている姿に、親が感じる以上に深く傷ついてしまいます)。そして、その中で、正しい愛し方や愛され方も自然に学んでいくのです。愛は人を生かします。いのちと喜びに満ちた人生へと、あなたとあなたの家族を導きます。

「あなたがたは互いに愛し合いなさい。わたしがあなたがたを愛したように、そのように、あなたがたも互いに愛し合いなさい。」(ヨハネの福音書13章34節)